1965年の都市づくり構想、1971年のアーバンデザインチーム発足に端を発する中で、横浜市では行政を中心とした都市デザイン活動が展開され、その後も歴史を生かしたまちづくり、商店街、水と緑、住民参加、郊外まちづくりなどの展開、そして2000年代には芸術文化創造都市・横浜を核とした様々な展開が行われていたが、社会・経済・産業構造の変革に伴い、これからの横浜が持続的に魅力を維持育成するための、長いレンジも視野に入れた実践的活動が必要とされているとともに、公×民×学が連携して相乗効果を発揮する体制作りが必要である。
2007年、BankART Schoolで行われたUDSY(アーバンデザインスタディ横浜)研究会において100名の参加者によって検討された「未来社会の設計」(都心・郊外・緑・環境・移動に関する諸提案)の実現に向けて北沢猛 東京大学教授(故人)を中心に設立された。
横浜の魅力ある都市づくりを専門的個人の立場で考える有志の集まりによる「ネットワーク型シンクタンク」を目指して、「研究クラスター(コア・スタディーズ:分科会) 」と「クロスプラットフォーム(フューチャーカフェ)」を核とした活動を行っている。
【第1期】 2008年(設立前を含めると2007年)~2010年
UDSY研究会で検討された、横浜における将来提案とこれを実践する道筋を考えるべ く活動を行った。UDSYで生まれた提案を基とした政策・プロジェクトの実施(ヨコハマ・ エコ・スクール[YES]、横浜グリーンパワー)や継続的な活動(郊外班・交通班など)、およびフューチャーカフェにおけるクロスセッションを実施した。また、UDSYでの活動は、大学まちづくりコンソーシアムによる『海都横浜構想2059』(インナーハーバー整備構想)の提言、北仲スクール・YCCスクール(大学及び市創造都市部局の連携による創造都市の担い手育成)の実施にも間接的に展開している。
【第2期】 2012年~2014年
モビリティデザインカフェ(フューチャーカフェ)の実施による「モビリティ」を契機とした広い市民や多様な専門家を交えた議論の展開と活動の育成(team yokohama premium、DEEP吉田班、市電班、自転車班、水辺班、クリエイティブシティ班、健康班)を行った。また、分科会活動(住まい・住まい方班、健康都市づくり班、インナーハーバー班、ものづくり班、文化政策班等)の実施、特に「住まい・住まい方」班(スマスマ編集会議、住まい・住まい方カフェなど)を積極的に展開している。
【第3期】 2014年~
より豊かな次なる発展的活動を図るために、体制・仕組みについて検討中である。
1. コアスタディーズ(分科会)活動の充実化
2. 地域拠点との連携(UDCN・たまプラーザ拠点等)
3. 研究情報・地域情報・成果の蓄積(シンクタンク化)
4. 幅広い参加者の獲得・連携ネットワークの構築
「公」:横浜市、(公財)横浜市芸術文化振興財団ほか
「民」:設計事務所、都市計画コンサルタント、各種企業・会社ほか
「学」:横浜市立大学、横浜国立大学ほか
基本的には、各自個人の立場で参加しているが、構成メンバーの所属は上記のような分野にわたっている。
公・民・学連携を実現すべく、以下の体制で発足した。
・横浜アーバンデザイン研究機構
--代表役員:大江 守之(慶應義塾大学教授)
--阿部 守一 (元横浜副市長)
--北沢 猛(故人・東京大学教授)
--委員:24名
--顧問:1名
・アーバンデザインセンター横浜(事務局として)
23名(2012年時点のメンバー数)
常設施設はない。
時期・状況に応じて、各種施設を利用。
(tvk会議室、tvk NEWS HARBOR、NTT東日本神奈川支店Green Terrace、さくらワークス<関内>[横浜市立大学COC関内拠点]、宇徳ビル ヨンカイほかで活動)