千葉県の北西部に位置する柏市中央部は、1973年の市街地再開発事業により複数の大型商業施設やペデストリアンデッキが整備され、17の商店街、小売店や飲食店等の個店が集積する広域商業拠点として形成されてきた。ストリートライブや飲食店の食べ歩きなど、数多くのイベントが行われ、近隣市に比べ、賑わいや知名度を誇っている。
しかし、つくばエクスプレスの開業や郊外型大型店舗の出店等により、柏駅の乗降人員数、中心市街地の歩行者交通量や年間小売販売額も減少傾向にある。さらに、そごう柏店の閉店が発表されたことから、まちづくりに関わる多くの組織等が目的をもって連携し、柏駅周辺エリアの魅力や吸引力をもり立てる取り組みがさらに必要とされている。
2014年8月、柏駅周辺の価値向上を目的に、公共、民間、学識で構成された「(仮称)柏駅周辺まちづくりセンター準備委員会」が設置され、様々なセンターを検討・議論した結果、「公・民・学」が連携するまちづくり拠点である任意団体「柏アーバンデザインセンター」を設立することとなった。同じく任意団体である「柏エリアマネジメント協議会」と融合し、2016年11月に「一般社団法人柏アーバンデザインセンター」として再編成をした。
1. 学習・研究・提案事業
・まちづくりトーク、事例視察などの先進事例に対する学習機会の創出
・公・民・学が連携した各種研究の実施
・駅まちビジョン、パブリックライフガイド等のビジョンの作成
2. 実証実験・事業創出事業
・子どもサンカク広場、子どもケイオク広場等の居場所創出実験の実施
・ストリートパーティーによる地域と連携した道路空間の利活用実験の実施
3. デザインマネジメント事業
・公共空間・公共施設のデザインにかかわる調整、アドバイス
4. エリアマネジメント事業
・UDC2のまちづくりを広く公表するアーバンデザインカイギの実施
・商店街、大型店、百貨店等が参画するプラットフォームの運営
柏セントラルグランドデザインにおいて、バックキャスティングで街を牽引する代表的な開発等を「リーディングプロジェクト」と位置付けており、それらの実現化を目指す。一方で、フォアキャスティングとして目の前の課題を解決することも重要であり、双方向のまちづくりをバランスを取って進めることが求められている。
2024年2月に旧そごう柏店の跡地を柏市が購入する旨の発表があり、地域の駅前開発への関心が急速に高まっている。次の50年に向けて、質の高い駅前空間、サステナブルに活用できる仕組みの構築など、UDC2の知見を活かすべく検討を進めている。
「公」:柏市、(一財)柏市まちづくり公社
「民」:柏商工会議所、地元会員(地権者や大型店など)
「学」:芝浦工業大学、麗澤大学
代表理事:寺嶋 哲生(柏商工会議所名誉会頭)
センター長:前田 英寿(芝浦工業大学教授) ※法人の理事も兼務
各構成団体の代表者で運営会議を構成し、運営の基本方針を決定。
非常勤スタッフ:2 名(芝浦工業大学・早稲田大学)
面積:約195.46㎡
道路用地上の市所有の建物を暫定利用。商店街に面している部分が事務所。
市民が資料等を閲覧するスペースは無い。
〒277-0005
千葉県柏市柏1-5-18
TEL: 04-7166-5000